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家族や友人など、身近な人がうつ病になってしまった場合、その周囲の人間はどのような事をしていかなければならないのでしょうか。

うつ病とは、医学的に言ってしまうと、脳内の神経伝達物質の異常による精神的な病ではありますが、だからと言って、薬にだけ頼れば寛解(通常の病でいうところの「治癒」)するというものではありません。

家族の一人がうつ病になってしまったら、支えてあげられるのは家族しかいません。

うつ病は本人も苦しい病気ですが、家族にとっても大変な病気です。

治療のためには家族が正しい接し方、対応の仕方を頭に入れておく必要があります。

ここではその対応について考えてみたいと思います。

やってはいけない接し方

うつ病が認知される以前の日本では、うつ病は病気として扱われていませんでした。

最近では世間一般に病気として知られていますが、患者への対応の仕方までは普及しているとは言えません。

例えば家族の中の一人が不調を訴えると、「大丈夫?」と心配するのは当然の事です。その状態が少し続くと、「元気出しなさい。」「がんばりなさい。」など励まそうとするでしょう。

更に落ち込んだ状態が続けば、生活や仕事にも支障を来すようになるでしょう。

周囲の家族も心配といらだちが一緒になって、「しっかりしなさい。」「何とかしなさい。」などの感情的な言葉を口にしてしまうかもしれません。

うつ病の人に対して最も良くない対応が、励ましたり、責めたり、怒ったりする事です。精神的・肉艇的に健康な人を基準にして接する事は禁物です。

家族で一緒に治すうつ病

ではうつ病の人に対する適切な対応とは、どのようなものでしょうか?

まず周囲の家族は、現状を正しく理解する必要があります。家族の一人に起こっている事は、その本人の精神的弱さの現れや現実からの逃避行為ではなく、明らかな病気の症状だと認めなくてはなりません。

そして家族が一緒になって治療する覚悟を持ち、その気持ちを本人にも伝える事です。

接し方の基本は「平静を保つ事」でしょう。うつ病には症状に波があり、良く見えたり悪く見えたりしますが、その都度周囲が一緒になって感情移入してしまってはいけません。

どんな状況でも、周囲はいつでもおなじような態度で接して下さい。

また、本人が休息できる環境を整えて、心身の緊張をほぐして不安を取り除く必要があります。

心が安心して休めるように…「心のベッドメイキングを」

いくら医学的な病気とはいえ、やはりうつ病が「心」の病であることには変わりありません。

身体の病の時、人は暖かいベッドでしっかりと身体を休ませますよね。

心にだって、安心して休める「ベッド」のような存在は必要です。

しかし、心が実際にベッドで休むことはできませんね。

ではここでいう心のベッドとはどんなものなのでしょうか。

そう、それこそが、うつ病になった人が、病気以外のことについては考えなくても済むような「安心できる生活環境」なのです。

うつ病によって「食欲が減退」し「口数が減り」「趣味にも興味を示さなくなり」さらに「眠れてすらいない」ようになった家族。

そんな家族に対して「責める」ことも「プレッシャーをかける」こともせず、さりげない気遣いのある言葉と行動で、しっかり心をいたわってあげてください。

具体的に家族としてできることを下記に挙げてみました。

話を聞く

これは無理に話を「聞き出す」ことではありません。本人が少ない言葉ながらぽつりぽつりと話しだすことを、根気よく聞いてあげてください。

どうしても時間がない時などは「忙しいから後で!」とは言わずに「○時までなら平気だよ」という提案をしてみてくださいね。

また、うつ病の人が「もうこの先に希望が持てない」と繰り返しても「そんなことはないよ!」と無理に励ましたりはせず、「そういう風に思うんだね」と相槌を打つだけで良いので、とりあえず聞き入れてみてください。(ただ、マイナスの要素の多い話を聞き続けることも、とてもしんどいものです。真正面からすべて受け入れるという聞き方は、聞いている方にも負担になります。聞き流すことも大切ですので、基本的には「同じ時間を共有している」ことだけを大切にして過ごしてみてください。)

専門機関・医療機関の受診を勧める

これについては、他人ではなかなか難しい面もあるので、家族が主導して受診を促すようにした方が良いです。

しかし、「うつ病っぽいよ?病院行ったら?」では本人も及び腰になってしまうので、「体調不良の期間が長いし、心配だから少し専門の人に診てもらおうよ」というスタンスで、まずは心療内科などに行ってみてください。

そして、相手がいくら大人でも、最初は一緒に受診することをお勧めします。

病気に対する基本的な知識をつける

うつ病になった本人はもちろんですが、家族がうつ病についての基本的な知識を身につけるのとつけないのとでは、患者さんが回復に向かうスピードは大きく変わってきます。

うつ病が発症してしまうメカニズム・心の状態などを理解しておくことで、病気が寛解した後も、再びうつ病にならないための生活づくりが期待できます。

うつ病になった理由を探さない

どうしてそのタイミングでうつ病になったのか、それは本人すらわからないことも多くあります。

多忙さだけでいうと、もっと多忙な時期があったのに…とか、ショックなことで言うともっとショックな出来事があったのに、なぜ今…?と考えても、うつ病は回復しません。

身体の不調・心の疲れ・周囲との関係…いろいろな糸が絡み合って、たまたまその時期にうつ病になってしまったかもしれないのです。

理由さがしに時間を費やさず、これからの回復に時間をかけられると良いですね。

無理をしない・させない

うつ病の家族を抱えると、家族だって疲れてきてしまうのは正直なところです。

ですので、家族も治療は長丁場ととらえて、無理をしない・させないを心がけてください。

一回の旅行で良くなる病気でもありませんから、気分転換に旅行に連れ出そう!という「特別」をあまり考えない方が良いのです。

そして、なかなか前向きになれない患者本人に「頑張ろうよ!」と無理に励ますこともしないでください。飽くまで現状を受け入れ、少しずつ光の見える方向を探していくのが最良です。

また、気分転換をさせようと思って望まない外出や旅行に連れだす事は、逆効果になり兼ねないので注意しましょう。無理を強いる事は絶対に避けなければなりません。

決定事項はさせない(特に大きなことは)

うつ病患者は、周りへの迷惑を深刻にとらえている人がほとんどです。

というのも、うつ病にはそもそも真面目で几帳面な人がなりやすいと言われているからなんですね。

そのため、うつ病になるとすぐに「職場に迷惑だから辞職しよう」とか「相手に迷惑だから離婚しよう」とする人さえいるのです。

心理的に悪いことしか思い浮かばない視野の狭さが目立つようになるのですね。

患者さん本人がこのようなことを言い始めたら「あなたの気持ちはよくわかった。でも今は、健康に気を付ける事を一番にしましょう。

そしてあなたの考えについての決断は、もう少し身体が良くなったら一緒に考えましょう。」としてください。

うつ病の治療は長期に亘り、家族の心労も積み重なってゆきます。周囲の家族が精神的に追い詰められてしまったり、体調を崩したり、家族内が不和になる事にも注意しなければなりません。

うつ病は家族全員が正しく理解して、全員で治療する気持ちになれば必ず治ります。

誰よりも辛いのはうつ病になった本人だということを理解してあげようという気持ちがあれば、きっと本人にも伝わるものです。家族の優しさこそが完治への近道なのです。

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うつ病対策のためにできること

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